就労ビザ(Employment Pass)のカテゴリー
マレーシア内務省は、外国人への就労ビザ(Employment Pass)の発給について、被雇用者の最低月額給与をベースに下記の3つのカテゴリーに大別しております(JETRO)。
就労ビザ(Employment Pass)のカテゴリーの詳細 | |||||
カテゴリー | 最低月額給与 | 雇用期間 | 家族帯同の可否 | メイド雇用の可否 | 更新 |
カテゴリーⅠ | 10,000リンギ以上 | 5年まで | 可 | 可 | 更新時に考慮される |
カテゴリーⅡ | 5,000~9,999リンギ | 2年まで | 可 | 可 | 更新時に考慮される |
カテゴリーⅢ | 3,000~4,999リンギ | 1年以下 | 不可 | 不可 | 更新は最高2回まで |
今までは給与額に関係なく、平均2年~5年有効の就労ビザが発給されていましたが、今回給与額によって有効期限が設けられるなど、規定がより細かくまた厳しくなったと言えます。また、カテゴリーⅢ、給与が5,000リンギ未満の場合も、更新回数や家族の帯同の可否について明記されています。
【マレーシアの就労ビザ取得要件とは】
厳密にいうとマレーシアには「この基準を満たしていれば絶対にビザが取れる」という明確なガイドラインは出ていません。あくまでも「この要件を満たしてていることが好ましい」といった含みで、最終的な判断はイミグレーションが行います。
企業様の採用担当者やビザエージェントなどから得た情報で共通している一般的な就労ビザのガイドラインは
大卒以上の方は3年以上
短大・専門卒の方は5年以上
高卒の方は7年以上
の就労経験があること、また関連職種の経験や業界経験があること、となっています。
もちろん、これらに当てはまらなくても就労ビザが取得できる可能性はゼロではありません。しかしながら、MSCステータス(*下記参照)以外の企業は外国人雇用枠(=就労ビザを取得できる枠数)に限りがあるため、採用予定の方が問題なく就労ビザを取得し、即戦力としての活躍を期待していたにも関わらず、就労ビザが下りなかったという状況を避けるべく、業界経験者を採用する企業がかなり多くなっています。
【若手・未経験者にチャンスはないのか?】
一部の業界やMSC(マルチメディア・スーパー・コリドー)ステータスを取得している企業は外国人知識労働者の自由雇用が可能なため無制限で就労ビザが取得でき、ガイドラインに満たない就労経験の方でもビザが取得できています。
ただし、企業側で設定している採用条件がありますので、それを満たしている必要があります。
このMSCステータスを取得できるのは現時点では16の事業に特定されており、IoTやクラウド、デジタルコンテンツ、シェアードサービスやアウトソーシング業などがこれにあたります。
したがって、自分のやりたいことがこれらの業界で見つかった場合は就労経験が少ない方や未経験者でも就労ビザ取得のチャンスはあります。
※あくまでも最終的な判断はイミグレーションが行うため、就労ビザが取得できるという確約ではありません。
マレーシアの成長とともに、今後も就労ビザの取得ガイドラインが変更される可能性は十分ありますので、自分の職歴や学歴でマレーシアの就労ビザが取得できるのか、またどの業界であれば就労ビザ取得の可能性があるのかなど、人材紹介会社に確認することをお勧めします。
まとめ
マレーシアの就労ビザ(Employment Pass)取得には、少なくとも3年以上の社会人経験(大卒以上の場合)と採用企業と関連する業務経験が必要と言えます。また、企業からの要望と応募条件にはなりますが、ある一定以上の英語力も必要です。
ここ1、2年マレーシアの就労ビザ(Employment Pass)の規定が頻繁に改定されていますので、最新の情報を確認してから、手続きを進めてもらいましょう!
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