コロナ以降、マレーシアに在住する外国人が自国へ一時帰国することが簡単ではなくなりました。しかし諸事情により2021年5月上旬に、日本に一時帰国した弊社日本人スタッフがおりましたので、マレーシア出発前から日本到着後、および日本出発までの流れをレポートとしてまとめました。前編・後編と2回に分けてご紹介します。
※記載されている情報は2021年5月時点のものになります
マレーシア出発前
実は一番大変なのが、マレーシアを出発する前の準備。
Step1:マレーシア出国・再入国許可の申請
My Entryというウェブサイトにてマレーシアの出国・再入国許可を申請する。基本的には緊急の用事や出張、通院などの特別な事情がある場合のみ申請が可能。申請後、3-5営業日程度でメールで連絡があり、承認された場合はMy Entry Letterが発行される。(90日間有効)
必要書類
雇用主からのレター(Justification Letter of Entry)※一時帰国が必要な理由が書かれたもの
雇用主の登記証明書(e-SSM Report)
現在有効の就労ビザが承認された際のレター(Approval Letter from Approving Agency)
パスポートの顔写真ページ & 有効の就労ビザのコピー
その他書類
現職での雇用契約書
帰国が必要となる根拠を証明する資料など(ビジネス目的の場合は日本でのスケジュール表、通院等の場合は病院の予約票など)
Step2:PCR検査の予約
マレーシア出国前72時間以内に受診したPCR検査の陰性証明書を取得。尚、陰性証明書は日本政府指定のフォーマット(外務省のウェブサイトからダウンロード可能)を必ず使用すること。
全ての病院やクリニックで対応できるわけではないため、在マレーシア日本大使館のウェブサイト等で推奨クリニックを確認すると良い。
弊社スタッフは日本人医師のいるクリニックで実施し、費用はRM380だった。14時に検体採取し、翌日9時にメールで結果を受け取った。
※予約が必要なケースや祝日は行っていないこともあるため、事前確認の必要あり
Step3:日本到着後の空港から自宅までの交通またはホテル手配
空港から自宅までは、公共の交通機関は使用不可能のため、家族や友人などに送迎を依頼するかハイヤーやレンタカーを予約する必要がある。
※誓約書には、移動方法について記入する欄あり。誓約書は厚生労働省のウェブサイトから、または機内で入手可能。
※移動手段を確保できない場合、14日間のホテル予約が必要
※2021年6月4日日本到着分より、マレーシアからの帰国者は6日間の停留措置が必須
Step4:隔離期間中のWi-Fiの手配
隔離期間中にリモートワークを実施する場合、安定した通信環境が必要になる。自宅やホテルのWi-Fiやネット環境が心配な場合は、ポケットWi-Fiなどをレンタル予約しておくと良い。
※画像を使うミーティングなどは、1日3GBでは足らない場合があるため要注意
Step5:日本入国に必要な書類を確認する
PCR検査の陰性証明書のハードコピー
誓約書のハードコピー、質問票に回答した際のQRコードのスクリーンショット
指定されたアプリ(接触確認アプリCOCOA、位置情報確認アプリOEL、ビデオ通話アプリMySOS)のインストール
日本到着時
到着後、「健康カード」という書類に必要情報を記入。
空港スタッフの指示に従って、それぞれのブースに進む。
必要書類の確認(PCR陰性証明書、誓約書、パスポートなど)
PCR検査(唾液)
登録済みメールアドレスが有効か確認
ビデオ通話アプリ(MySOS)が有効か確認
※WhatApp、SkypeからMySOSに変更
位置情報、Bluethoothがオンになっているか確認
CocoaとOELのアプリがダウンロードされているか確認 等
健康カードに添付された受付番号が呼ばれたら、指定のカウンターに行く。陰性の場合はピンクのカードが渡される。その後、入国審査と荷物のピックアップを済ませ、到着ゲートを出る。
※空港の混雑状況にもよるが、弊社スタッフの場合は4時間ほどを要した
日本での隔離期間中
不要不急の外出は避け、誓約書で申告した場所で過ごします。
隔離期間中の14日間は下記内容を毎日報告する必要があります。
1日数回、OEL(位置情報確認アプリ)による位置情報の報告
1日1回、メールまたは入国者健康確認センターのウェブサイトで健康状態の報告
※入国者健康確認センターよりMySOS経由で不定期に連絡が来る可能性あり
<後編>ではマレーシア入国後の流れをご紹介します。
※記載している内容は2021年5月上旬の情報に、アップデートを加えたものです。情報は随時変わりますので、厚生労働省や日本大使館のウェブサイトなどで最新情報をご確認ください。