2022年4月~5月にかけて、東南アジア各国では国境管理規制が次々と緩和され、ワクチン証明があれば事前検査、到着時検査、隔離の一切が不要という国も増えました。そのため、今後、国際間移動も活性化する見込みとなっています。
そこで、2022年5月21日、JAC Recruitment 東南アジア(シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム)およおび日本の計6拠点合同で、【建設・プラント業界】にフォーカスした海外転職・就職希望者向けのセミナーを実施、多くの方にご参加いただきました。ここでは、その振り返りをまとめ、レポート致します。
海外関連求人数の推移
東南アジアおよび日本における「建設・プラント業界」の海外関連求人数の推移については、コロナ禍が始まって以来、減少と持ち直しの増減を一進一退で繰り返してきました。しかし、直近のデータ上、東南アジアでデルタ株が猛威をふるった2021年の第3四半期を底として2四半期連続で上昇傾向を見せ、マーケットが回復基調に入ったことを示しております。2022年の第1四半期においては前年同期比36%増となりました。
採用サポートの現場感覚としても、停止していたプロジェクトが再活性する話を耳にすることが増え、優秀な人材を確保したいニーズが戻ってきている流れを感じます。(求人数データは、JAC Recruitment の受注ベース情報を元に計算。)
申込者年齢層
セミナーには20代から60代までが幅広くご参加
通常、「海外転職・海外就職」と銘打ったイベントでは、若手層からの申込みが多くなる傾向があるのですが、今回の年齢層は20代から60代まで幅広く分布しておりました。海外キャリアを志向する若手層だけでなく、ある程度の経験を積まれた後、もしくは退職後のセカンドキャリアとして海外を検討される方も多く、またそのチャンスも十分にある業界である事が伺われます。
お住まいの地域
お申込者の現在お住いの地域は、日本が75%、海外が25%でした。
海外勤務経験
「実際の海外勤務経験」については65%の方々が「有」と回答しておられ、過去の海外経験を活かして、もう一度海外プロジェクトに関わりたいというご希望を持たれている方が多い様子も見てとれました。
海外転職なら日系?外資系?
イベント開催時、限られた人数・時間ではありましたが、個別相談の機会も同時に設けました。そこでお話を伺った中での傾向として、「外資系の企業で働きたい」とおっしゃる方が少なからずいらっしゃった事が挙げられます。「なぜ外資系?」の理由は様々ですが、下記のような背景を懸念される方々がいらっしゃったのが特徴的でした。
処遇面:日系よりも外資系の方が好条件の場合が多い
社内におけるキャリアアップの可能性:日系は年功序列の傾向にある
社内カルチャー:派閥など日系固有の風土
外資系においては、一般的に求められる英語力の水準が日系よりも高いため、希望をしても万人に適うわけではありません。また、せっかく入社できても、ドラスティックな雇用調整判断により急にポジションがなくなるケースが日系と比べて多いというリスクもあります。しかしながら、できれば日系を避けたいと考える方々が一定層いらっしゃるという事実は、我々が特に日系企業の採用サポートを行っていく上で、留意すべきポイントだと改めて感じさせられました。
JAC Recruitment では、今後とも海外転職・海外就職セミナーを実施し、海外に初めて挑戦してみたい方、過去の海外経験を活かしたい方、現在の状況からキャリアアップを図りたい方向けの情報提供を継続して参ります。
次回は、業界不問のイベントを7月に実施予定です。本コラムにて、レポートをお届け致します。