1)マレーシアにおける技術職のトレンド
1990年初頭に日系大手メーカーや関連企業のマレーシア進出が相次ぎ、「ルックイースト政策」で日本へ留学、帰国したマレーシア人が日系メーカーで技術者として働き、マレーシアの経済成長に大きく寄与しました。
その方たちの高齢化や、近年は日本への留学希望者も減少、メーカーで働くことを嫌う若者も増加傾向にあり、日系メーカーでは日本語を話すマレーシア人技術者の確保が年々難しくなってきており、特にQA・QC、成形技術者、工場長といった職種においては日本人にも門戸が広げられています。
また、日本や中国から生産移管するメーカーも増えていることや製造オペレーター不足により、国が製造現場のオートメーション化を推奨していることから、生産技術職の需要も高まってきています。
2)必要とされる職種や人材
家電・自動車部品メーカーなどではQA・QCや金型・成形技術者、アジアやグローバル展開している大手メーカーなどではQA・QC、生産技術人材の需要があります。
また、同業や類似製品を扱うメーカー出身者で、海外出張や海外駐在経験など海外拠点と何らかの接点がある(あった)技術者が、就労ビザ取得の観点からも好まれます。
3)技術職の職務内容
QA・QCにおいては日本基準のクオリティ維持・確保、品質基準を満たすための品質チェック、ローカルスタッフへの品質指導・教育、製品納入後のクレーム対応・レポート、自社および顧客監査対応を行うことが多く、扱う製品によってはISOやIATF等の知識などが求められます。
生産技術職では生産移管や量産による設備移管や治工具制作、工程設計・改善、製造ライン立上げ等を担当することが多くあります。
金型・成形技術者においてはプレスやダイカスト、プラスチックなどの金型設計やトライアウト、客先との技術調整、家電パーツ・医療用プラ製品・自動車内装品などのプラスチック成形(射出成形)では成形機の条件設定や評価、ローカルスタッフへの指導・教育といった業務が中心となります。
4)必要なスキル、経験
技術職においては10年前後の実務経験が求められることが多く、金型・成形技術者や工場長などにおいてはシニアが重宝されるケースも目立ちます。
また海外出張や駐在経験がある方が望ましく、求人募集国での駐在経験がある場合、大きなアピールポイントとなります。
英語力については、そこまで高いレベルは求められないものの、社内外のローカルスタッフと問題なくコミュニケーションが取れる、ローカルスタッフに指示・指導ができるレベルの英語力は最低限必要になります。
マレーシアにおける技術職の転職でJACを利用するメリット
JACマレーシアは1994年の設立以降、多くの日系メーカーを顧客にもち、これまで数多くの技術者を紹介してきた実績があります。また、技術者紹介に強い専門コンサルタントが在籍し、求職者の経験をもとに的確なアドバイスを行っています。ご自身の経験がマレーシアの需要とマッチしているか、またどのような求人に応募可能か、ぜひ専門コンサルタントにご相談ください。